突然ですが

  現在、マスコミなどでは「中華人民共和国」について「中国」と呼称している。だがそれは間違いだ。「中国」というのは「なかつくに」とも読み、戦前までは日本を指していた言葉である。中華思想に基づく価値観、つまり周辺国を東夷・北狄・西戎・南蛮などと蔑む世界体系の中にあって、その中心である自国を尊んで「中国(なかつくに)」と呼ぶ、あくまで美称なのだ。昔の日本では「葦原中国(あしはらのなかつくに)」と自国を呼んでいたし、ベトナムでもそうだったという。すなわち、「中国」というのは美称であってある特定の国家を指す言葉ではないのである。

  では現在大陸に存在するあの国はなんと呼ぶべきか。これは「中共」が正しいと思われる。「中国共産党(政権)」の略であり、国交が樹立される(1972)までは国内のマスコミでも普通に使われていた。また、台湾の「中華民国」の略称としては「国府」を使用していた。しかし現在のマスゴミは、(台湾を自国の領土だと主張している)中共への配慮か、中華民国ではなく台湾と呼ぶようだ。

  さらにもう一つ「支那(シナ)」という言葉がある。これをあたかも中共に対する蔑称かのように使っている人がいるが、誤用である。そもそもこの語は蔑称でも差別語でもなんでもない。昔から「中国大陸」ではさまざまな王朝が興っては滅んでいった。漢や隋、唐、明、清などと聞いたことがあるだろう。これらは「中国」ではない。日本の場合、幕府が何度変わろうと、皇室・皇統が一貫していたため国号はずっと「日本」のままであり、「徳川」や「源」などとはならなかった。しかし支那はそうではない。王朝が変わるたびに一種の「革命」が起こり、大殺戮が起きて「国」が変わるのである。日本はずっと日本、しかし支那の場合は「隋」や「清」などがそれぞれそれにあたるのだ。時の王朝などの名が国名なのである。つまり、現在の支那大陸にある国家を「支那」と呼ぶのは間違っているのであり、「中共」とするのが正しい。

  では「支那」とは何か。これは、歴史的・地理的な意味での「中国」の呼称である。たとえば、「中国」の文学について言いたいとする。三国志から現代文学まで様々であるが、これをまとめて言うには、書かれたときの国家を越えて、「支那文学」とすれば良いのである。地理的には、だいたい今の中共の領土と同じくらいの場所を指す。「だいたいあのあたり」の地域を指して「支那」と呼ぶのだ。だから「秦」のような大昔の王朝から中共までの「あのあたりの地域」の歴史を言うならば「支那の歴史」と言う事になる。「中国の歴史」ではない。

  説明が下手でうまく理解されたか分からないが、現在のマスコミや政府の言葉の使い方はおかしい。学問的にも正しい呼称を用いるべきであろう。

 

  みんな関西に逃げ始めた。「あ」は今日の朝大阪に行ったし、明日には「ぞぬ」が台湾、「中川」が大阪、「RAD好き」も大阪に行くらしい。また「副会長」も明後日国外へ逃げるという。まったくヒステリックなことだ。どうせなんだかんだで大丈夫なんだろう、と思っている人は、俺を含め多いはずだ。日本人はやはり「お上」に任せておけば何とかなるという考えを根強く持っているらしい。今回改めて実感した。政府・自衛隊・東電・被災者の方々、みんな頑張ってほしい。